仮想通貨 Decred（DCR）とは？特徴と将来性を解説・ウォレット

Decred（DCR）とは

Decredは、初期の暗号資産のひとつであり、Bitcoinのコードをベースに、ネットワークの改善に貢献するトークン保有者が権限と報酬を得られるよう改良されたプロジェクトです。

この仕組みにより、Decredはユーザー参加型のガバナンスモデルを実験的に採用し、ネットワーク運営における新たな形を提示しました。

Decredは、Proof of Work（PoW）とProof of Stake（PoS）を組み合わせたハイブリッド型コンセンサスメカニズムを採用しています。PoWマイナーが取引の検証を行い、PoSステーカーがネットワークアップグレードの提案や投票を担当します。

さらに、**Politeia（ポリティア）**と呼ばれる提案システムを通じて、ステークホルダーがプロジェクト資金、新規施策、プロトコル変更などに関して投票を行うことができます。

DecredのネイティブトークンであるDCRは、ビットコイン（BTC）、ドージコイン（DOGE）、ライトコイン（LTC）などと同様に通貨として利用できるほか、ガバナンスへの参加やネットワークアップグレード資金への貢献にも使用されます。

Decredの最新情報は、公式ブログで随時発表されています。

Decredは、2013年に匿名開発者tacotimeと_ingsocによって発表されたホワイトペーパー
「Memcoin2: A Hybrid Proof-of-Work, Proof-of-Stake Crypto-Currency」から始まりました。

2014年、プロジェクトはJake Yocom-Piatt氏が率いるオープンソース開発企業**Company 0（C0）**により推進され、2016年2月にメインネットがローンチされました。

ローンチ時には、総供給量の8％（1,680,000 DCR）が事前採掘され、そのうち4％が開発チームC0に、残り4％がエアドロップ参加者に均等配分されました。

DecredはBitcoinのコードを基にしているため、基本的な構造は類似していますが、いくつかの重要な点で改良が施されています。

Decredの根幹は、PoWとPoSのハイブリッドコンセンサスモデルです。
この仕組みにより、分散型ネットワーク全体が整合性を保ちながら稼働します。

ステーカーは「チケット」と呼ばれる譲渡不可の資産を取得します。各ブロックでは20枚のチケットが発行され、そのうち5枚がランダムに選ばれ、マイナーの提案したブロックを検証します。

ブロックが確定しブロックチェーンに追加されると、報酬は以下の比率で分配されます：

Politeiaは、Decredが採用するガバナンスシステムであり、新たなアイデアの提案・承認をオープンに行うための仕組みです。

ユーザーは、Webプラットフォーム「Politeia」を通じて、ネットワーク改善提案や方針変更案を提出し、それらを追跡・議論・投票することができます。

DCRは、Decredネットワークの維持・運営において重要な役割を果たしています。
ネットワークの安全性を保つためのリソースを提供した参加者には、DCRで報酬が支払われます。

DCRは、送金・受取・保有に利用できるほか、ステーキングによって将来の開発や方針決定への投票にも使用されます。

また、DCRの供給量は最大2,100万枚に制限されており、ブロック生成ごとに発行量が約21日ごとに1％ずつ減少します。

Decredは、革新的なガバナンス構造と透明性の高い運営体制を特徴としており、ビットコインの代替手段を探すユーザーにとって魅力的な選択肢となっています。

また、将来的にオンライン決済に適したプロトコルとして市場から評価されると考える投資家にとっても、DCRは有望な資産と見なされています。