コスモス（ATOM）：知っておくべきすべてのこと
基本情報
- 略称: ATOM
- カテゴリ: インターネット・オブ・ブロックチェーン
- 創設者: Jae Kwon、Ethan Buchman
- ブロックチェーン: Cosmos Hub
- コンセンサスアルゴリズム: Proof of Stake（PoS）
- ローンチ日: 2019年3月
ATOMトークンのトークノミクス
- ICO: 2017年、Interchain Foundation（ICF）がCosmos Network開発資金として1,680万米ドルを調達
- 初期供給量: 236,198,958 ATOM
- 現在の供給量: 292,586,163 ATOM
- インフレーション率: 14.22%
分配割合:
- パブリックコントリビューター: 67.9%
- All in Bits Inc.: 10%
- ICF: 10%
- 戦略的・初期採用者: 7.1%
- シード貢献者: 5%
コスモスとは？
Cosmos（ATOM）は、異なるブロックチェーン同士の相互運用性に特化したプラットフォームです。
その目標は、複数のブロックチェーンが競合や衝突なく協調し、シームレスに通信できるエコシステムを構築することです。
Cosmosを利用することで、開発者は新しいブロックチェーンアプリケーションを容易に構築・展開でき、既存のネットワークにおけるパフォーマンスやセキュリティを向上させることが可能です。
ネイティブ通貨である ATOMトークン は、取引処理やネットワークセキュリティに利用され、相互運用性の新しいアプローチによって広く注目を集めています。
コスモスの仕組み
Cosmosは、Tendermintコンセンサスアルゴリズム および IBC（Inter-Blockchain Communication）プロトコル を基盤としたモジュラー型の分散型ネットワークです。
ネットワークは複数の「ゾーン」で構成され、各ゾーンは独自のルールとプロトコルを持ちつつ、Cosmos Hubを介して相互接続されます。
ATOMトークンは以下の用途に利用されます：
- 取引手数料の支払い
- ゾーン間の価値移転
- バリデーターへの報酬
- ガバナンス投票
ネットワークはProof of Stakeを採用しており、参加者は重要な意思決定に関与できます。
ATOMトークンの役割
ATOMはCosmosネットワークにおける基盤通貨であり、以下の機能を担います：
- トランザクション処理のネイティブ通貨
- バリデーターへの報酬（取引検証・ブロック生成）
- ガバナンス投票権
- 価値の保存手段（投資対象として保有可能）
Cosmosのトークンエコノミーは、持続可能な成長を促進すると同時に、コミュニティの積極的な参画を促す設計となっています。
技術的基盤
コスモスの技術は大きく以下の2つで構成されます：
- Cosmos Hub: ネットワークの中核として、ゾーン間の通信とセキュリティを担保するブロックチェーン。
- ゾーン: 独自のルールを持ち、Cosmos Hubを介して相互運用可能な個別ブロックチェーン。
Tendermintアルゴリズムを通じてコンセンサスが形成され、バリデーターはATOMによる報酬を受け取ります。
さらに、Cosmos SDK により開発者は新しいゾーンを迅速に構築・接続でき、エコシステム全体の拡張性が確保されています。
コスモスエコシステム
コスモスエコシステムは、オープンソースのプラットフォームとして相互運用性を追求しています。
- Cosmos Hubを中心にゾーンが接続され、データや資産を交換可能
- バリデーターがセキュリティを強化し、その報酬としてATOMを獲得
- DeFi、ゲーム、サプライチェーン管理など多様なアプリケーションを構築可能
メリット
- 高いスケーラビリティ
- 強固なセキュリティ
- 高度な相互運用性
- ユーザーフレンドリーな設計
- オープンソースによる拡張性
デメリット
- バリデーションノードの数が限られ、分散性に課題
- アプリ開発リソースが比較的限定的
- ステーキングATOMが一定期間ロックされる
創設者
コスモスは2014年に Jae Kwon と Ethan Buchman により共同創設されました。両者はCosmosを支える Tendermintアルゴリズム を開発し、2019年に公式リリース。
また、スイス拠点の Interchain Foundation（ICF） の支援を受けて開発が進められ、2017年に初回のATOM発行が行われました。
まとめ
- コスモスは「インターネット・オブ・ブロックチェーン」を掲げる次世代エコシステム
- 180以上のアクティブバリデーターと249以上のアプリ／サービスを展開
- TendermintとCosmos SDKにより、ネットワーク構築とアプリ開発を容易化
- ATOMはCosmos Hubのネイティブ通貨として、手数料、ステーキング、ガバナンスに利用可能
