仮想通貨 SAND(サンド)とは?所有するメリット・デメリットや将来性、特徴を解説!

暗号資産 SAND(サンド)とは何か、そしてその仕組みとは?

SAND(サンド)は、Minecraft や Roblox に似た世界構築型コンピューターゲーム「The Sandbox」を基盤に、Ethereum 上で発行されたユーティリティトークンです。従来版の The Sandbox は Android、iOS、Windows 向けに提供されてきましたが、2018 年時点でのアクティブユーザーは約 120 万人にとどまり、Minecraft や Roblox の 1 億人以上と比較すると大きな差がありました。

香港を拠点とする Animoca Brands は、SAND と NFT を活用したゲーム内経済圏を導入することで、競争の激しいゲーム業界に新たな変革をもたらすことを目指しています。SAND トークンは 2020 年 8 月の ICO で発行され、投資家向けに売買可能である一方、主に The Sandbox 内での利用を目的としています。


SAND(サンド) とは?

The Sandbox はモバイルおよび PC 向けの世界構築型ゲームで、プレイヤーは仮想空間内で LAND(ランド) を取得し、建造物を創作して他のユーザーと共有・協力することができます。アバターやオブジェクトのデザインも可能で、Minecraft や Roblox と類似した体験を提供します。

Animoca Brands はブロックチェーン技術を統合し、「The Sandbox メタバース」と呼ばれる新たな経済圏を構築しました。この新バージョンでは、NFT を通じてアイテムやゲームを取引でき、独自のゲーム開発も可能です。

ここで中心となるのが SAND トークン(ERC-20) です。プレイヤーは SAND を用いてゲームプレイ、装備や建築素材の購入、アバターのカスタマイズなどを行うことができます。


SAND(サンド)の仕組み

SAND は Ethereum ブロックチェーン上の ERC-20 トークンとして機能します。ガバナンスは DAO(分散型自律組織) によって運営され、SAND 保有者は以下の意思決定に参加できます:

  • クリエイターへの助成金配分
  • 機能実装の優先順位付け
  • プラットフォームロードマップの改定

このように、SAND 保有者はエコシステムの方向性に直接影響を与えることが可能です。


創設者と歴史

The Sandbox はもともと Pixowl 社 によって開発され、2012 年に iOS 版、2013 年に Android 版、2015 年には Windows 版が公開されました。Pixowl は後に Animoca Brands に買収され、ブロックチェーン版の開発へと舵を切ります。

  • 2018年:Pixowl が Animoca に買収される
  • 2019年:LAND(ERC-721)の事前販売で 1,400 ETH を調達
  • 2020年:Binance にて SAND の IEO を実施、その後複数取引所に上場

これ以降、SAND を活用した機能が段階的にアルファ版・ベータ版として公開され、2021 年末には正式リリースが予定されました。


SAND(サンド) の特徴

The Sandbox をユニークにしているのは、SAND トークンとゲームプラットフォームの緊密な統合です。

  • LAND(ERC-721)
    仮想空間内の土地。最大供給数は 166,464 区画。所有者は貸し出すことで SAND を得ることが可能。
  • ASSET(ERC-1155)
    VoxEdit による 3D オブジェクト。マーケットプレイスで売買可能。
  • Game Maker
    コーディング不要で LAND 上にゲームを構築可能。プレイヤーから SAND を徴収する仕組みも導入可能。

プレイヤーは「Play to Earn」モデルを通じて、ゲームプレイで SAND を獲得することもできます。


SAND の価値

SAND は二つの側面から価値を持ちます:

  1. 取引所での流通価値
    公開市場で売買され、需給バランスにより価格が決定。
  2. ゲーム内ユーティリティ
    LAND の希少性や ASSET の質など、ゲーム経済に依存した価値。

トークン供給

  • 総供給量:30 億 SAND
  • 現在流通量:約 24.45 億 SAND
  • 割当:会社準備金(約 25%)、創業者・チーム(31%)

技術と運用

  • ブロックチェーン:Ethereum
  • コンセンサス:Proof of Stake
  • 課題:Ethereum のスケーラビリティ問題に対応するため、レイヤー2 ソリューションの導入を検討

ウォレット

The Sandbox は独自ウォレットを提供していませんが、Ethereum 対応のウォレット(MetaMask、Bitski、Ledger、Trezor など)を利用可能です。利用目的や保管量に応じて、ハードウェアウォレット(高セキュリティ)からソフトウェアウォレット(利便性重視)まで選択肢があります。


まとめ

SAND は、The Sandbox メタバース内での経済活動を支える中心的なトークンです。プレイヤーは土地や資産を取引し、クリエイターはコンテンツ制作を通じて報酬を得ることができます。

投資家にとっても、ゲームとブロックチェーン技術の統合による成長可能性は大きな魅力であり、SAND はその進化を支える鍵となる存在です。

The Sandbox 基本情報

  • 略称:SAND
  • カテゴリー:ゲームプラットフォーム
  • 創設者:Arthur Madrid、Sébastien Borget
  • ブロックチェーン:Ethereum
  • プロトコル:Proof of Stake
  • ローンチ:2021年3月

メリット

  • ブロックチェーンベースのゲーム経済
  • 直感的で使いやすい設計
  • ユーザー生成コンテンツによる報酬獲得
  • 活発なユーザーコミュニティ
  • 初心者開発者への支援

デメリット

  • ニッチなユーザー層に限定される可能性
  • まだ開発途上の段階
  • 価格変動リスクが大きい
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